動物雑学

昆虫は変態!?自然界の変態の神秘をバッチリ解説!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、一部の昆虫などが行う「変態」という習性について、解説してみたいと思います。変態と聞くと、ちょっと特異な性質を持ってらっしゃる方という風に思い浮かべがちですよね。

しかしながら、自然界で昆虫などが行う変態はちょっと性質が違うものでして。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

昆虫たちが行う変態とは!?言葉とは裏腹の超神秘なその生態!

私もこちらのブログで昆虫たちをご紹介するときに、よく使わせていただく変態というワード。変態というと、やっぱどうしても、何と言いますか、ちょっと通常とは異なる習性というか性癖を持っておられる方っていうのをイメージしてしまいますよね。

ですが、一部の昆虫や変温動物が行う変態という習性はそういったイメージとは違って、厳しい自然界で生きるために進化の過程で獲得した神秘の習性なんです。

自然界の変態とは

自然界の変態とは、簡単に申し上げると、生まれた時のフォルムで一定期間を過ごした後、超劇的変化を遂げて、全く別の生き物のような姿に変貌する様を言います。

私たち人間も、成長過程で段々と子どもらしい姿から大人びた風貌へと変わっていきますが、基本的にそのフォルムは大人と子供でそんなに変わらないですよね。誰が見ても、人の子どもというのがわかる範囲にあります。

ところが、一部の昆虫たちが変態を行うと、本当に姿かたちがまるっきり変わってしまうので、一見すると同じ生物とは思えないような感じなんです。

では、変態を行う動物たちとはどんな動物がいるのか、その具体例をいくつかご紹介していきましょう。

変態を行う昆虫たち

まず代表的な例といえば、やはり蝶や蛾、カブトムシやクワガタ、ゲンゴロウ、ホタルといった甲虫といわれる昆虫たちがその典型的な例といえます。

蝶や蛾は幼虫の頃は、毛虫やイモムシなどと呼ばれ、ちょっと苦手な人も多いフォルムをしていますよね。ところがその幼虫期間が過ぎ、蛹から成虫へと成長すると、鮮やかな羽をみに宿した美しい昆虫へと変貌を遂げます。

また、カブトムシやクワガタも同じようにイモムシのような形状で、幼虫期を過ごした後、蛹の期間を経て、あのシブく、カッコいい姿へと成長を遂げていきます。

あとは、ハチやアリもこの例に当てはまるといえますよね。

このように、幼虫期から蛹の期間で成虫の姿へと変貌する準備を行い、全く違う姿に成長する変態は完全変態といわれております。

ただ、全ての昆虫たちが、この完全変態を遂げて成虫へと成長を遂げるかというとそうではなくて、中には蛹の期間がなく幼虫期から成虫の段階へとすぐに変貌する昆虫たちも多くいるんですね。

こういった昆虫たちの変態は不完全変態と呼ばれています。

不完全変態を行う昆虫たち

不完全変態を行う昆虫たちの具体的な例を申し上げると、セミやカマキリ、トンボ、タガメミズカマキリ、バッタなど。

こういった不完全変態を行う種の昆虫たちは、このラインナップをご覧いただくと、お分かりかと思いますが、蝶やカブトムシと比べると、幼虫と成虫の姿が似ていますよね。トンボなどは幼虫の時は水中生活、成虫になると、空中生活が主になり、セミも地中生活から、樹上生活へとその生活の場を大きく変えますが、どちらもよく見てみると、あぁ、トンボの子どもなんだな。セミの子どもなんだな。ということが分かるフォルムをしています。

バッタやカマキリ、コオロギなどはもうそれが顕著ですよね。ちなみに「G」もこの不完全変態の昆虫といえます。

でも、子どもの頃と大人の姿が似ているんなら、私たち人間はじめ、ネコや犬、ライオンやクマ、オオカミも不完全変態に入るんじゃないの?

って思ってしまいますよね。

しかしながら、こういった不完全変態を行う昆虫たちは姿こそ、成虫と似ていますが、ある決定的な違いがあるんです。それは、幼虫期の頃は羽が全く生えていないか、未発達ながらも幼虫期を終え、成虫になると立派な羽が生えるということ。

なので幼虫の頃は飛翔することできませんが、成虫になると、飛翔することが可能になり、幼虫の頃よりも広範囲を移動できるようになるんですね。中にはカマキリのメスのように、立派な羽が生えるものの、体重比であまり飛ぶことができない種もいますが、この辺りが不完全変態を行う昆虫たちと、私たち人間はじめとする哺乳類や鳥類と違うところといえます。

昆虫以外にもいる変態を行う動物たち

このように変態を行う習性を持った生き物は、昆虫たちがその代表的な種といえますが、昆虫たち以外にも変態を行う動物たちがいるんですね。

その具体的な例をいくつか申し上げると、

  • カエルやイモリなどの両生類
  • エビやカニなどの一部の甲殻類
  • ウナギやカレイなど一部の魚類

なども変態を行います。カエルやイモリ、サンショウウオといった両生類は幼体のころはオタマジャクシの形状をしているので、けっこう有名だったりしますが、カニやエビ、カレイなど、良く認知されている種の生き物たちも実は変態を行うんですね。

エビやカニなどの多くの種類は生まれて一定期間はフィラソーマ、ノープリウスという、プランクトンの時期を過ごした後、お馴染みの形へと変わっていくんです。また、カレイやヒラメなどは、体の片側に目があるという、他の魚とは一線を画した個性的な風貌をしていることで知られていますが、生まれてすぐは他の魚とあまり変わらないフォルムをしているんですね。

このように、昆虫たち以外にも変態を行う生き物たちがいたりするんです。

メジャーな種ばかりですので、けっこう意外だったのではないでしょうか。

最後に

いかがだったでしょう。今回は昆虫たちや一部の甲殻類、両生類、一部の魚類などが行う変態という習性についてご紹介してみました。変態というのはなんか、ワード的にアレですが、自然界の変態は超神秘な性質をもったものっていうのがお判りいただけたのではないでしょうか。

こういった生き物たちが変態という習性を獲得したのは、より広範囲に移動し子孫を残しやすくするためにそうなったと考えられています。

昆虫などは幼虫の頃は、あまり目立たないように周りに溶け込みながら、成長し、成虫となり羽が生えると一気に行動範囲を広げ、交配相手を探す。また、エビやカニなどはその逆で、プランクトンのノープリウスの頃に潮に乗り、海中を漂って生まれた場所より広範囲に拡散して、成体になるとその近隣で交配相手を探す。といった具合です。

いや~・・・、本当に自然界の生き物たちは自分たちの置かれている環境に見事に適応して、生きる術を獲得していますよね。私も見習わねば。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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