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ヒョウとユキヒョウはココが違う! 実は似ているようで結構いろんな違いがあった

こんにちは。えたばりゅです。

今回はヒョウとユキヒョウの違いについてご紹介したいと思います。なんかあまり違いがなさそうな両者ですが、意外にもいろんな違いがあったりするんですね。今回の記事をご覧いただくことによって、両者の違いがバッチリ判り且つ、そのそれぞれの魅力がマシマシになること請け合いですので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

実は色々と違うヒョウとユキヒョウ 似て非なるという言葉がバッチリハマる両者の関係

ヒョウとユキヒョウ、もうこの名前から想像するとほとんど違いがないように思えますよね。やもすると、同じ種類でユキヒョウがその名前の通り、雪が積もるような寒い地域に生息しているヒョウという感じもしてしまいます。ですが、このヒョウとユキヒョウ、このような名前の間柄でありながら結構いろんな違いがあったりするんです。ではでは、早速その違いについてご紹介していきましょぅ。

ヒョウとユキヒョウの違い1.姿の違い

改めてこちらがヒョウ。

そしてこちらがユキヒョウ。

ではまず一番わかりやすい違いから参りましょう。最初にパッと見てわかるのは両者の体毛の色の違いですよね。黒い斑紋があるのは同じものの、ヒョウはおなじみ黄色っぽい明るめの褐色に腹部から足の内側にかけてが白っぽいのに対し、ユキヒョウはその名前の通り全身が白、もしくは白に近いグレーに覆われているのが特徴。そしてヒョウはその亜種にもよりますが、短めの体毛に対し、ユキヒョウは標高の高い山岳地帯など寒い地域に生息しているので、体毛が長くより密集していて寒さに対応できる毛並みとなっております。

また、ヒョウには黒化個体、いわゆるクロヒョウという全身が黒い体毛に覆われた個体がいるのに対し、ユキヒョウにはこういったメラニズムの個体は現在のところ確認されておりません。

また両者の顔にフォーカスしてみても、そんなに似ていないことが最初の画像でもお判りいただけるのではないでしょうか。また、ユキヒョウはヒョウやライオンなどと声帯の作りが異なっているため、吠えるといったことがないんです。

ヒョウとユキヒョウの違い2.生息地の違い

次にご紹介するのはこちら。ヒョウはアフリカ大陸の他、中東、インド、ロシア、東南アジア、そして中国の一部など点在的ではあるものの、かなり広い生息範囲を持っているのに対し、ユキヒョウはアルタイ山脈やヒマラヤ山脈など中東からインド、シベリア、モンゴルなど、その中でも標高の高い場所にほぼ特化しているのが特徴ですね。

そして、ヒョウはあまり標高の高い場所には生息していない種が多く、低地を好んで生活の場としております。

ヒョウとユキヒョウの違い3.分類バリエーションの違い

そしてこちらが一番意外な違いともいえるもので、ヒョウとユキヒョウは同じネコ科ヒョウ属に属しているネコ科動物ではあるものの、分類としては少し離れた系統に属していて、ユキヒョウはどちらかというとトラに近い系統であることが最近の研究で分かってきているんです。

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また、ヒョウはその生息地の広さからアフリカヒョウ、インドヒョウ、アラビアヒョウ、アムールヒョウなど15種以上の亜種に分かれているのに対し、ユキヒョウはこういったことはなく、長らく単一系統の種であるとされており、亜種はいないとされていたんですね。ただ、最近は3つの亜種に分ける説も支持され始めていて、絶滅種ではあるものの、ユキヒョウの亜種の可能性もある、アラビアユキヒョウという種の化石がフランスで見つかっていて、このあたりは今後の研究が楽しみなところですね。

また、ユキヒョウはこれまでヒョウ属とは独立したユキヒョウ属「Uncia」とされてきていたこともあったことと、見つかった様々なヒョウの標本が新種のユキヒョウと誤認されていたこともあって割と多くの学名が現在のユキヒョウの学名「Panthera uncia」を指すもの、すなわちシノニムとなっていたりもします。

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ヒョウとユキヒョウの違い4.性質の違い?

こちらは確定しているわけではないので、その可能性もあるのね。位にとどめておいていただけると嬉しいのですが、ユキヒョウの性格はヒョウのそれと比較すると比較的穏やかな性格をしている可能性があるんですね。

というのも、ヒョウは人との接触事故が度々生息地で起こっているのですが、ユキヒョウに関してはこういった事例はほとんど見受けられないんです。

ただ、これに関してはそれぞれの性格が由来しているのか、それぞれの生息地における人口の絶対数の違いなのか、はたまた別の理由があるのか、詳しいことはまだ分かっていないんです。ただ、ヒョウは縄張り意識が強い動物としても知られておりますので、こういったヒョウの習性も少し関係があるのかもしれませんね。

最後に

いかがだったでしょう。今回はヒョウとユキヒョウの違いにスポットを当ててそれぞれの違いなどをご紹介してみました。まさに似て非なる存在っていう言葉がぴったりの両者だったのではないでしょうか。ただ、ヒョウとユキヒョウに関しては残念な共通点もございまして、どちらも絶滅が危惧されている絶滅危惧種であること。ヒョウに関してはその亜種によってはかなり深刻な状態に陥ってしまっている種もいたりするんです。

私たちも猛獣だから、人にとって危険な種だからと色眼鏡でヒョウやユキヒョウを見るのではなく、フラットな視線をもってその存在の重要性を認識して共存の道を模索していかねばですね。ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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