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巨大すぎて名前までついたワニ4選!プラス幻のビッグ2

こんにちは。えたばりゅです。

突然かつ、ぶしつけな質問で誠に恐縮なんですが、

  • ブルータス
  • ロロン
  • ギュスターヴ
  • ドミネーター

これ、なんだと思います?

実は、これ、全てワニにつけられた名前なんです。なんか、どれも限りなく強そうで勇猛な感じがしますよね。

もちろん、動物園などにいる動物たちには名前が付いていることが多くありますが、通常、ワニ・・・といいますかご存じの通り、ワニに限らず野生動物においては、人間のように個々に名前が決まっているわけではありません。

そんな野生動物に個体名がつくということは、よほどその個体は印象深い個体ということになります。

例えば、通常に比べてとんでもなく大きいとか。立派過ぎる角が生えてるとか。ワニでいえば、その印象のさらに上を行く凶暴さを備えているとか。

今回はそんな個体名がつくほどに有名になった、野生のワニたちを厳選して4頭と、幻の巨大ワニを2体ご紹介していきたいと思います。ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

巨大!デカすぎて名前までついたワニ4選プラスアルファ

ワニと一口に言ってもその種類は様々で、大まかに分けると、

  • クロコダイル
  • アリゲーター
  • ガビアル

といった仲間に分けることができます。ワニといえば、やはり巨大という印象の他に、狂暴、強い。といった感じの印象があるかと思いますが、その印象を振り切るような突出したイメージを作り出すのは、この中でもクロコダイルと呼ばれるワニの仲間たち。

これらの違いについてはこちらの記事で詳しくご紹介しておりますので、良ければこちらの記事も併せてお読みいただければ幸いです。

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そして今回ご紹介する名前が付いているワニたち、やはりいずれもクロコダイル科に属するワニたちでございます。では、さっそくご紹介していきましょう。

オーストラリアの巨大ワニ ブルータス

ブルータスはオーストラリアに生息する、イリエワニという種類。

イリエワニを軽く説明すると、オーストラリアからインド南東部にまで生息する、クロコダイル属に属するワニの一種で、ワニの仲間の中でもナイルワニと双璧をなす巨大さを誇っております。

イリエワニの一番の特徴としては、その名前の通り、主に汽水域で生息していることもあり、かなり海水に耐性が強く、潮に乗ってかなりの距離を移動することもあります。

実はイリエワニ。

何と日本の八丈島や西表島で目撃されることがあるんです。

ただ、生息しているわけではなく、こういった長距離の移動の中で海流に乗って一時的にたどり着いた。といった方が正しいといえますね。

そんなイリエワニであるブルータス。オーストラリアのアデレード川でよく見かけられており、現地では大きな肉の塊を船の上からぶら下げ、ブルータスのようなイリエワニたちが水中から飛び上がりダイビングキャッチする様子を観光客に見せるのが人気になっているようです。

では、そんなブルータスを紹介した動画がありますので、そちらの方もあわせてご紹介したいと思います。

オーストラリアの巨大ワニ ドミネーター

ドミネーターもかなり巨大なイリエワニで、ブルータスと同じくオーストラリアに生息しております。その巨体はブルータスを凌ぐとされており、その体長は正式な計測でないものの、6mを超えるといわれております。

「Dominator(支配者)」という、シブすぎる名に恥じない、大きさ貫禄でブルータスと共にオーストラリアのアデレード川でその支配を2分している巨大ワニなんですね。

いかがでしょう。ブルータス、そしてドミネーターの巨大ぶり、そして勇猛ぶりがお分かりいただけたのではないでしょうか。

そして、動画でも説明があったと思いますが、ブルータス。前脚が一本ないんですね。

こちらについては諸説ありますが、動画の説明の通り、オオメジロザメというサメとの激闘の末食いちぎられたという説が有力とされております。このオオメジロザメ、普段は他のサメたちと同じく、海生なのですが、イリエワニとは逆に淡水での耐性が強く、かなり河川の上流でも生息が確認されており、性格も荒いことで知られております。人への危険度でいいますと、淡水でも生息が可能なことから、ホホジロザメを凌駕するといわれるほどのサメとも言われているんですよ。

そういったことを考えると、やはり食う、食われるといった関係が自然界では単純なものではないということが本当によくわかりますよね。

では、次のワニは、その大きさももちろんながら、人々を恐怖のどん底に陥れた事で有名になったワニのご紹介です。

アフリカのマンイーターナイルワニ ギュスターヴ

ギュスターヴはアフリカのブルンジ共和国の湖や、それにつながる河川に生息するとあるナイルワニにつけられた呼称で、別名グスタブ、ギュスターブ、グスタヴなどと呼ばれております。

現地では殺人ワニとして恐れられており、その体長は正確な測定ではないものの、6mを超えるとされております。

ナイルワニは前述のブルータスやドミネーターのようなイリエワニと同じく、クロコダイル属に属するワニで、アフリカに生息しており、イリエワニと同じく、ワニの仲間では世界最大クラスの大きさを誇っております。

ギュスターヴによる犠牲者は300人を超えるとされておりますが、これは他のワニの犠牲者も数に入っている可能性が高いですね。ただ、300人は多いにしても、煙のないところにはなんとやらでございます。なぜギュズターヴはこのような多大な犠牲者を生み出すようなマンイーターと化してしまったのでしょうか。

ギュスターヴがマンイーターと化した理由

これにはもちろん確証ではないのですが、アフリカの治安情勢が大きく関係されるといわれていてですね。ギュスターヴが生息するブルンジ共和国では、当時政治的な理由から内戦が勃発しており、甚大な数の戦死者が出てしまいました。

もちろんそれらの戦死者達は弔なわれることなく、多くの方が犠牲となった場所に野ざらしになってしまいます。そしてこのギュスターヴが生息する、タンガニーカ湖やルジジ川で命を落とした方も多くおられ、そういった犠牲者をギュスターヴが食べることにより、マンイーター化したといわれております。

その事の真実は定かではありませんし、果たして戦死者を食べたからと言って、生きている人間に目をつけ、好んで人間を襲うようになるのか、このあたりは少し疑問な気もしないでもありませんが、もしこの仮説が真実だとすると、死が死を呼ぶ典型的な例であり、戦争のおろかさを如実に表す事例といわざるを得ません。

そして、犠牲者があまりに多くいることが噂されることから、このギュスターヴを題材にし、実話を基に作られた映画「カニングキラー 殺戮の沼」という映画も、リリースされております。

いかがでしょう。同じワニで、獰猛さ、大きさは伯仲しているものがありながら、一方では人気者扱いになり、一方ではマンイーターとして恐れられる。こういった個体名にも複雑なものを感じずにはいられません。

ギネスに記録が残る巨大ワニ ロロン

今回は名前が付いた「野生」のワニたちにスポットを当てましたが、これまでに正式に大きさが記録されている中で、最大のワニの名前はイリエワニのロロン。

残念ながら、2013年にこの世をあとにしてしまいましたが、その大きさは

  • 体長:6.17m
  • 体重:1.07t

となっており、現在までに捕獲されたワニとしては最大として、ギネス認定されております。2011年にフィリピンで捕獲されるまでは、野生のワニとして生息しておりましたが、捕獲され、2013年に死亡するまでは専用の自然公園で飼育されておりました。

ちなみに、ロロンも捕獲される前は、人を捕食したワニと考えられていますが、その証拠は見つからなかったため、真相はロロンと共に昇華されたということになりますね。

12m級の巨大ワニ!? マハンバ

今回ご紹介したワニたちも巨大ですが、なんとこれらのワニの軽く2倍をいく、超巨大ワニがアフリカに生息しているといわれているんですね。そのワニの名前はマハンバ。1800年代に最初に目撃されて以降、その後度々目撃された巨大ワニで、その大きさはなんと、12mから15mにも及ぶといわれているんですね。

この巨大さは古代の巨大ワニ、サルコスクスやディノスクスなど、恐竜さえ捕食したという戦慄のワニたちに並ぶデカさ。

~史上最大級の古代ワニたちの魅力を記した記事はこちら~

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コンゴ共和国の河川に生息しているとのことなんですが、ただ、このマハンバに関しては、ドミネーターやブルータス、ギュスターヴやロロンのように、実在が立証されているわけではなくて、あくまで目撃情報のみなんですね。

目撃地がアフリカのコンゴ、そして現生のワニということであれば、ギュスターヴと同じく、ナイルワニの可能性が高いものの、ナイルワニの大きさは最大でも、やはりギュスターヴと同じく、6mが限界という説も多く、こちらの方は残念ながら未確認生物の域を今のところでないというところですね。

それに、1800年代ということであれば、いかにワニの仲間が寿命が長いといえど、現実的に考えても、この世を去っている可能性も高いといえますし、私も現実にいてほしいなと思ったりはしますが、ちょっとその実在の立証は難しいかもしれませんね。

名無しの巨大ワニ オリノコワニ

今回は、巨大すぎて名前が付いたというワニにフォーカスしてご紹介しましたが、一応記録に残る世界最大のワニは南米オリノコ川に生息するオリノコワニというワニで、その体長はなんと7mにも迫る、6.78mという記録が残っているんですね。ただ、この超巨大ワニが生息したのは1800年代ということで、先ほどご紹介したマハンバとは違い記録データは信頼できる出どころであるものの、現在ではその証拠となる骨格などは消失してしまっているようなんです。

オリノコワニ自体は現在も生息してはいるんですが、その生息状況はかなり厳しく、IUCN(国際自然保護連合)では、CR(絶滅危惧 ⅠA類)にランクされていることもあり、個体数が非常に少なく、現在では5mクラスがオリノコワニの最大とされているんです。

ただ、過去にはギネス認定されている世界一の巨大ワニ、ロロンを凌駕する巨大な個体がいたことはわかっているので、今後の保護政策次第では、巨大で名前の付くオリノコワニが筆頭として名を連ねる可能性も無きにしも非ず。

何とか、保護政策が実ってほしいものですよね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は名前の付けられた巨大ワニたちをご紹介させていただきました。こういった5mクラス、6mクラスの大きなワニたちはその話題性がいい方向にしろ、悪い方向にしろ、やはり世間の目を集めやすいものだといえます。

そして、もしアフリカのブルンジで内戦が起こらなければ、ギュスターヴもまた違った扱いをされていたのかとふと考えてしまいますよね。

ちなみにこのギュスターヴ。2008年に目撃されたのを最後に姿を消してしまったとの事。今ではその生死は不明だといわれております。

では、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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