こんにちは。えたばりゅです。今回は名前に「オオカミ」という名前がついているものの、オオカミではない動物たちをご紹介したいと思います。どのような動物たちが登場するのか・・・
ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
オオカミという名のオオカミではない動物たち

オオカミというと、やはりカッコよさと私たちの永遠の友、わんずたちの祖ということもあり、時折見せる可愛さで超人気の動物であり、その一方で、あらぬ迷信や人間の一方的な認識により迫害された過去を持つ動物。野生動物なので、基本的に人馴れはしないものの、幼獣から接してきたり、数世代において人と関わりを持った個体などは、その限りではないこともあり、このあたりは、現在のわんずたちの片鱗を垣間見ることができるのではないでしょうか。ちなみにイエイヌ、すなわちわんずたちの中でオオカミに一番近い遺伝子を持っているのは、現在のところ今や日本を超えて世界的スーパーアイドルになりつつある、柴犬だとされております。
そんなオオカミ、現在はユーラシア大陸からアメリカ大陸にかけて生息しており、主にタイリクオオカミの系統、イヌ科イヌ属タイリクオオカミという種とその亜種がオオカミとして認識されているんですね。しかし中にはオオカミと姿がよく似ているものの、厳密にはオオカミではない動物たちもいたりするんです。
ではではさっそくそんなオオカミという名を持ちつつも、オオカミではない動物たちをご紹介していきましょう。
尚、「オオカミではない。」という定義を今回はタイリクオオカミ系統に属していないイヌ科の動物というところで選定しております。
オオカミという名のオオカミではない動物たち1.フクロオオカミ

フクロオオカミは近年までオーストラリア大陸やタスマニア島に生息していた動物で、現在は残念ながら絶滅してしまっていると考えられている動物なんですね。その容姿はオオカミによく似ていて、オオカミの仲間と言われても、特に違和感はないほど。また、背中に縞模様があることから、タスマニアタイガーというこれまたカッコいい別名を持っていたりもします。
ただ、このフクロオオカミはオオカミではなく、有袋類に含まれる動物で、カンガルーやコアラと同系統、つまりおなかの中で育児をする動物たちの仲間なんですね。有袋類でありながらも、鋭い牙を持つ捕食動物で、体の大きさもオオカミとあまり変わらず、ディンゴが現れる前にはオーストラリア大陸においても、オオカミの生態的地位を埋める形で繁栄しておりました。しかしながら、姿はオオカミとよく似ているものの、オオカミのように群れを形成して生活しないなど、オオカミとは異なる習性を持っています。
オオカミという名のオオカミではない動物たち2.タテガミオオカミ

タテガミオオカミは主に南米大陸に生息しているイヌ科の動物で、茂みの多い場所でも獲物を効率よく見つけることができるよう、長い足を持っているのが印象的なフォルムをしています。体高は90cmほどになるにもかかわらず、体重は20kg強とかなりスレンダーな体つきで、顔も小顔と、スタイル抜群。恥ずかしながら私から見ればうらやましいことこの上ないフォルムをしております。
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オオカミが力強さであれば、タテガミオオカミは優雅さという言葉がよく似合うというところでしょうか。
その容姿も、正にオオカミが優雅さを纏ったようなフォルムをしておりますが、系統的にはイヌ科タテガミオオカミ属という系統に属しており、同じイヌ科の動物ではあるものの、オオカミとは別系統に属する動物なんです。
~タテガミオオカミの詳しい記事はこちら~
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オオカミという名のオオカミではない動物たち3.ダイアウルフ

ダイアウルフは現在から約30万年前から1万年前、更新世から完新世と呼ばれる時代のアメリカ大陸に生息していたイヌ科の動物で、タイリクオオカミより歯も大きく体つきもどっしりしていて、現在知られているイヌ科の動物の中では最大・最重量クラスの体格を誇っていたことがわかっているんですね。この体系と群れの力で若いマンモスやウマ、シカ、当時生息していたメガテリウムという大きなナマケモノの仲間など、大型動物を捕食して生活していたと考えられており、スミロドン(サーベルタイガー)やアルクトドゥス(ショートフェイスベア)などと当時の覇を競っていました。
このように現在のタイリクオオカミを大型化したようなフォルム、そして先にご紹介した2種とは違ってオオカミと酷似する習性、化石などから発見当初はオオカミの仲間として考えられていましたが、最近の研究でタイリクオオカミの共通の祖先から分化した別系統のイヌ科の動物というであるという認識が有力視されており、学名も「Canis dirus」から「Aenocyon dirus」から変更され、こちらが支持されております。
こういったこともあり、現在ではタイリクオオカミと似た容姿、生態的地位を持ちながらも、比較的ジャッカルに近い系統ということが分かってきているんですね。
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最後に
いかがだったでしょう。今回はオオカミという名前のオオカミではない動物たちをご紹介させていただきました。同じイヌ科の動物ではあるものの、こういった別系統の動物たちがオオカミと似たフォルム、習性を持つということはオオカミという種がいかに完成された種であるかってのが分かるような気がして、本当に進化の面白さと神秘性を感じてしまいますよね。ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。